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【活動報告記事】2025年5月24日

本日は2つの継続支援案件について議論しました。

1件目は発明内容が固まってきたことを受けて、「特許出願人をどうするか」について徹底的に議論することになりました。

こちらの事案はアイディアの発案者自身が事業展開を行う予定はなく、直接的に発明テーマの受益者となる当事者企業・団体を巻き込むことが至上命題となっています。通常の企業における発明であればこのような話題が議論されることは稀ですが、直接的な受益者よりも早く社会的ニーズに気が付いた個人発明家によるアイディアを事業化するためには極めて重要な課題となります。

いつものように各方面から活発な議論が続き、結論として、アイディア自体を特許出願する前に直接受益者に提案して受益者自身に出願してもらう選択肢を第一目標とすることが決まりました。

通常はアイディアの横取りを避けるべく特許出願してから声をかける、というのが王道と考えられますが、本件においては、直接受益者の知財リテラシーを考慮して無用な警戒をされるくらいならあえてアイディア盗用のリスクに目を瞑って事業化を提案する、という方を優先したものです。

この結論に至る当たって、直接受益者の候補が具体的に特定され、かつ、既に一定程度の信頼関係が築かれていたことにより、上記のメリットとリスクのバランスを具体的に検討できたことが大きかったと考えています。

改めて我々知財の専門家が事業を成功に導くためのベスト・トラックについて、無用なバイアスを排して素直に検討することの重要さに気が付いたセッションとなりました。

当会ではこのような個人発明家による事業化の相談についても喜んでお受けいたしますので、会員一同新たなご相談をお待ちしております。
 

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